「常識」

ふと「常識」を知ることって大事だよなーと思い、でも偏った「常識」っていやだなーとも思い、ではそもそも「常識」ってなんでしたっけと思い、『広辞苑』で調べてみました。

【常識】(common sense)普通、一般人が持ち、また持っているべき知識。専門的知識でない一般的知識とともに理解力・判断力・思慮分別などを含む。

まず、「常識」が「common sense」の訳語であることに驚くのだが、それはいいとして、「一般人」がというとこと、「持っているべき『知識』」というところが大事だと思う。

最初に「『常識』を知ることって大事だよなーと思い」と書きましたが、「常識」を知ることが大事であり(知識!)、どのような「常識」を知ることが大事かと言えば「一般的」な「常識」なのですね。
そうすると、気をつけなければならないのは、専門的な分野の「常識」ということにもなります。

例えば、「批評的言説」というものがあります。
よく、「言うまでもないことだが」という文の後にその分野の「常識」が語られ、一般読者である僕たちは、置いてきぼりになったりします。
あるいは、「常識」を疑い、「常識」が覆い隠しているものこそが「哲学」的だと言われたりもします。

一般的な「常識」から逸脱するのは、いいとしても、何から逸脱しているのかは見失わないことが賢明だと思う。

ところで、「常識」と「空気」は違いますよね。「常識」は「理解力・判断力・思慮分別などを含む」のだから、「空気」を明敏に読み、「空気」に流されない(あるいはあえて流される)ためにこそ知る必要があると思う。